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ちょうど去年の今頃
兄の結婚式のために日本へ帰国したときに出ていた池井戸潤の最新作、陸王。

陸王
池井戸 潤
集英社
2016-07-08


ランニングシューズの話、という帯を見て、文庫本を待たずに買ってしまいました。
今月やっとドラマ化されるようですね。

経営に苦しむ老舗の足袋業者が、生き残りをかけランニングシューズの生産に挑む、というお話です。

小説の中にも出てくるのですが、実際1912年、明治45年にマラソン足袋と呼ばれた足袋を履いて
ストックホルムでオリンピックに出場した選手がいたそうなのですよ。
残念ながら五輪本番では調整不足と日射病のせいで「レース中に失踪」した扱いになってしまったそうなのですが
その後改良を重ね、東京から下関までの1200kmを「マラソン足袋」で走破したそうです。

主人公が最初にヒントを得たのはファイブフィンガーズの靴。ワラーチも出てきました。

走り方のフォームの話や、故障から立ち直ろうとするランナーの葛藤、レースの時のリアルな描写。
ランナーには特に楽しめる内容となっていると思います。










マラソンを走ることは人生と似ている。

痛くて辛くて苦しくて、途中で止めたくなるけど
ひたすら自分との対話をしながら黙々と進んでいく。

気が付けばいくつもの布石を走り抜けていて、心は強く、体は軽くなっていく。
そしていつのまにかもう次の目標を見据えている。
孤独と思えても、案外周りには一緒に走ってくれる仲間や
応援してくれる家族がいることも、また似ている。
それがまた実感できるストーリーでもありました。

走っているのは、選手だけじゃない。


ランナーじゃない人にも、ぜひ読んでほしい作品です。
ドラマも楽しみ。


今日も読んでくださって、ありがとうございます。


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